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COLUMNお役立ちコラム

下請け塗装業時代のたび重なる苦悩話し

2019/10/02
TBP下請け時代の塗装メンバー

5年やってきてまた一人ぼっちに・・・

私は、塗装ベストパートナー(TBP)の代表をやりながら、
そもそも外装事業の(株)シャインの代表も創業から18年間務めてきています。

今回は、私の独立から下請け時代の苦悩話しでもしようかと思います。
少し長くなります m(__)m


もっと悲惨な思いをされた経営者はたくさんいらっしゃると思いますが、私にとっては長く苦しい時代だったなと思う反面、今ではちょっとやそっとの障害物は何とも感じなくなりました(笑)

独立は23歳のとき、
応援してくれる先輩経営者がいたので、協力してもらいながら一人で始めました。(その先輩も今や廃業していなくなりましたが)

フリーランス(一人事業)が流行っている今となっては当たり前の様になっているので珍しくもなんともないですし、カッコ良くもすごくもなんともないですが、当時の僕からしたらそれでも結構勇気がいることでした。

普通に勤め人である友人には「独立したの?社長じゃん!すごいね!」
と言われ、鼻が高い時期もありましたが、現実はそうではありませんでした。
一人でやっているうちは、勤めていた日当15,000円が単純に手取り20,000円以上になり、同級では稼いでいる方だな。と、今となってはなんと視野の狭い思考だったのかと笑えてしまいます。

手取りは日当2万~3万円になっていても、
税金未納、社会保障なし、生命保険無し、退職金無し、経費控除無しでの収入だった事も気にせず、無知な私はこのままで一生いい人生が送れるはずがない事に気づきませんでした。
今ではとても怖い事だと感じます。
「50を超えても同じように元請けから重宝されるのか?」
「家族が出来てかわいい我が子がいて、もし自分に何かあったら?」
「休んだ分だけ収入が減ったらローン返済が滞ってしまう」

今考えると怖くて仕方がありません。

であれば、それなりの企業に勤めて、社会保障をしっかり受けて、病気しても入院してもしばらく給料がもらえる固定給の方が圧倒的に安心です。
不慮の出来事が何もない保証があるなら納税せず社会保障も受けずに手取りが多い方が良いでしょうが、
家族が出来たらそれこそ無責任極まりない考え方であって、
正社員になってもむしろ、福利厚生を受けたり、有給休暇で休んでも給料変わらず、夏休みだったり正月休みだったり心おきなく過ごせるメリットが大きいと感じる様になりましたし、日当3万レベルの収入であれば、正社員でも賞与を合わせたら十分に超える事も可能になると実感しています。

特に外壁塗装業の場合、雨休みが必ず絡みますから、
日当3万円でも、夏休み冬休み含め、月平均すると21日前後の稼働になります。

【個人で独立した場合の日当換算】
3万x21日=63万円(年収756万円)
※ケガ、病気で一気に収入減少
※突然仕事もらえなくなる
※将来の保証なし
※車代、道具代、燃料、労災、保険全て自己負担(年間想定140万円)
※老後の年金が月数万円程度

【ちゃんとした企業で正社員で独立したレベルでしっかり貢献】
固定月給40万+賞与100万=580万円
※月単位でのケガ、病気でも月給保証
※企業努力で仕事は安定
※社会保障完備、老後も年金が数十万入る
※福利厚生を利用し、毎月生活費の補助に出来る
※有給で休みが貰える
※雨でも減給にならない

若い当時の僕はこの意味が分からず、とにかく出来るだけ税金は引かれたくない、社会保険を受けたくないという周りの職人仲間の意見を聞いていたし、若くて独身だったために、守る物がない分、将来の事より今の遊ぶ金を優先していました。

昔はそんな若い職人が多かったために、独立して職人を増やすのも案外簡単だったのですが、今はどうでしょう?
そもそも不人気職と若い層の人口減少が重なって、100万円かけて職人を募集しても日給月給だと、いい塗装職人はほぼ集まりません。

最近、独立した若い人たちなら、若いうちはまだ人伝えで職人が数人は増えたりしますが、それがずっと続くとは思えず、結局応援に頼るしかなくなる親方が多い気がします。

さて、話を戻しましょう。

3年ぐらいたったころには一時は8人を抱えるようになりました。
一見、順風満帆にも見えますが、出入りも激しく、だれでも彼でもwelcome状態だったので、とにかく回転回転ばかりを考える様になっていました。

8人の若い職人を抱え、雨では休み、現場が薄い時は自分は現場を休んで職人を出させるしかなく、売上が1000万をこえた時から発生する消費税の納税義務も知らず、
挙句の果てに、職人の教育が行き足らず元請けからのクレームに追われ、
結果的に仕事をくれる先が減っていき、仲間の応援がない時は職人たちを休みにする日が続く事も増えてきました。

当時は相当精神的にもギスギスして、
「なんでこんな事も出来ねーんだよ!」と
職人に怒鳴り散らす事も多々ありました・・・
遅刻、当日欠勤、無断欠勤、現場に行ったら寝てる、道具を忘れる、材料を忘れる、清掃不足、タッチアップ忘れ、塗り忘れ、隣の車に塗料を飛ばす、塗料を落とす、足場を倒す、車の事故、下手・・・

どれもこれも私の指導者としての教育が悪かったんだと思いますが、
ありとあらゆる事が毎度の様に次から次へと発生し、そのうち怒る事にも慣れ、怒鳴っていても精神状態は意外と冷静な感覚?
だったのを憶えています。

誤解しないでいただきたいのは、全員にそうしていたわけではなく、
信頼が置ける2人には実は一度も怒鳴った事はありません。
諫める事はあっても、たまにの寝坊程度にはむしろ寛容、
寝てた!?「たまにはしゃーないね、お客さんに誤っておいてね。」
塗料を車に飛ばした!?「とうとうやったね。今行くからとにかく保険対応できるからって謝罪しといて」

その他の若い出来の悪い職人の常識とは思えない行動、言動に慣れてしまって、信頼を置く2人がちょっとやそっと何かやらかしてもこれまでの貢献度とを天秤にかけた時にぜんぜん許せてしまっていたし、「これでまた反省してピシッとしてくれれば」とむしろプラスに捉えられていました。

とはいえ、会社としては火の車に変わりはありません。

そこに来て、元請けの倒産による、未回収金1000万円
当時の自分からしたら1000万円は簡単に補える額ではありません。
なにせ年商で2500万円前後だったわけですから、
2.5億円の年商の会社が1億円の未回収金を発生させているようなものです。

精神的にも限界・・・とは感じていなかった気がしますが、
収入も福利厚生も保証も出せない、そんな会社に居たいと思う職人はいないのは当然で、長く頑張ってくれた職人も辞め、とうとう一人になりました。
(これも自己責任)

それがかれこれ、14年前ぐらいの話しです。

再び一人からの再出発、職人が戻ってきた

消費税納税の分割払いと材料屋さんに払えなかった200万円を毎月少しづつ返済する約束で取引継続を承諾してもらい、細々と応援に行かせてもらったり、塗装工事をもらってたりしてしばらくやってましたが、ある時現場が重なってあてもなくどうしようかと悩んでいた時に、ふと前に在籍していた信頼できる職人に連絡して

「ちょっと仕事手伝ってくれない?」

と相談したら

「いいですよー!」

と言ってくれ、再び以前の職人と一緒に仕事をするようになりました。
そこからなぜかうちの職人としてやってくれることになり、
16歳の従弟などもアルバイトに呼んでくれて、少しづつ職人が増えていきました。

実は今弊社にいる職人で一番長いのが、当時16歳でアルバイトに来ていた信頼できる腕のいい職人の従弟です。

今では29歳で2児のパパとして立派に活躍してくれています。

話しは戻り、紹介等で職人が少しづつ増えてきて、
ハウスメーカーの孫請け工事だったり、地元のリフォーム会社の下請けだったりと一棟手間請負の受注を増やしていったのですが・・・

苦しい予算で手を抜かざるを得ない

この記事を読んでいただいている方の中には、
下請け、孫請けの予算が食べていくのに精一杯のギリギリで受注(30万前後)している方も多いのではないでしょうか?

私も5年前まではそんな感じでした。
内部留保を厚くして、事業拡大の為の資金に回したいのに、
先立つものもなければ、優秀な人材も入れられないし、仕掛ける事も出来ない。

そんな葛藤の中で、元請け化にシフトしたくて、ホームページをリース契約200万円で制作してもらったはいいものの、全く依頼が来ずにそのうち諦めて放置プレイ状態。
そんな状態の中から、少しづつ様々な仕掛けを試し、ある時たまたまエクセルで作ったチラシを500枚を職人たちと一緒に配ったところからの見積もり依頼が舞い込んできました。

コツをつかんだそこからは、当時の自分の中では会心の一撃、
住宅一棟を30万前後でギリギリの手抜きをしながら請けていた所から、
一棟100万円で受注ができて、それでも訪問販売の業者やハウスメーカーより安いと喜んで頂き、内容もどこまででも丁寧に施工が出来る喜びと満足感。

そこまで手間暇かけてあげられたら、お客様からの信頼も絶大にできるわけですから、当然近所でもご紹介に繋がり、そこでは何も販促をせずに紹介で4件連続で繋がったという現象が起こりました。

これだ!と感じた私は、チラシよりも効率がいいんじゃないかと感じていたネット集客の勉強を開始し、夜な夜な様々なリフォームでネット集客に成功している会社を調べ、大体が固定のいくつかのWEB制作会社が関係している事を知り、そこに相談して、
200万円(月5万円)のリースが残っているまま、新しく80万円で当時最新のシステムを使ったホームページのリニューアルを試みました。

完成してすぐは当然SEO上の上位表示は出来ませんから、
日々の活動状況や、現場報告のブログをスマホで更新したり、PCに慣れる為にPCから更新したりして少しづつ記事を増やしていきました。

半年が経過し、ある時から見積もり依頼の反響が月に2~3件が一定して入るようになり、それを確実に受注して3ヶ月先の予約が埋まる状況を常に維持する事を自分なりに決めて、私一人で経営全般と営業を担当し、施工は自社の職人たち、アルバイトの事務さんも雇用して私が最も苦手な事務処理をやってもらい、ブログ更新も事務さんが出来る様な記事作りのコツを教えながコツコツ更新、来た反響はどんどん受注して、売り上げも下請け時代の3倍になり、職人たちへの手間も上げてあげられる余裕も出来て、利益の内部留保も出来る健全な会社に変貌していく感触がありました。

それから1年が経過し、これまで職人とばかり関わってきた自分が、いよいよ未知の世界の『営業スタッフ』の採用に着手。
1年間受注が全く取れなかったとしても給料を払える資金を準備した上で、
たまたま飲みに行った久しぶりの中学時代の同級生に

「一緒にやらない?」

と声を掛けさせて頂き、
その彼も、家族がいた中でこんな小さな会社に来てくれるという大きな決断をもって入社してくれることになったんです。

正直、私自身は、技術や塗料のノウハウをこれでもかってぐらい調べ尽くして、
職人という立場、代表という立場を利用できるので、ネット反響からの全く縁もゆかりもない新規のお客様でも高確率で受注が出来ていましたが、
異業種からの営業職だった同級生に教えて、どこまで出来るのかという不安もかなりありました。

入社1か月目から吹っ飛んだ不安

私の不安はよそに、最初こそ何回か一緒に現調して提案している姿、契約している姿を見てもらい学んで頂きましたが、ある時その同級生に一人で訪問して、一人でヒアリングと現調をして、見積もりを作って、提案にも行ってもらいましたが、

契約を取っちゃった?・・・

3ヶ月は受注なんてできないだろうな・・・と
予想していたら、予想をはるかに上回る何と1か月目からの受注。
思わずハイタッチしちゃったのを思い出します。

そこからは、もう水を得た魚のごとく、毎年5000万円づつ売り上げも上がり、
スタッフも一人二人と増やすことも出来て、今に至ります。

現場の質(お客様に対するサービス面もどんどん良いものを取り入れて)を高めて安売りはしない、満足度も落とさない現場目線第一の理念を元に日々格闘しています。

この業界は決して、市場的には成長産業ではないかもしれません。
人口が減り、職人への憧れがないこの時代では人も集めにくい、更に新築着工棟数は年々下がると言われています。

そこに来て、手離れがいいと思われている業界なので、
異業種からの新規参入も増えているそうです。
だからこそ、強みを持って大手の競合他社の土俵に乗らない戦い方が、苦しくならない健全経営の為には必要と感じています。

塗装ベストパートナーを作り、
正しい塗装業界を、憧れられる職人業界を復活させるために、
頑張りたい塗装事業をされている社長、これから塗装事業を取り入れていきたい社長たちの強力な経営パートナーとして活用頂けたらと思っています。

世の中には塗装に関するコンサル会社、フランチャイズ、ボランタリーチェーンなどはたくさんあります。

塗装ベストパートナーが掲げる、支援内容は、
ホームページを作る、チラシを作る、売上を上げてもらう、そんな事は当たり前で、それよりも大事な、

『いかに安くせずに強みを持って高確率で受注するか』、

『高価な塗料を売りつけることなく、お客様の将来設計まで考慮した上で適切な塗料や建材の提案をしてあげられるか』、

『それぞれの劣化症状に合わせて本当に必要な正しい施工仕様や品質とは何か』

『10年15年後も満足度が続く高品質施工の基本』

などまで踏み込んでサポートしています。

弊社がこれまで上手くいった取組み、失敗に終わった取組みなど時間とお金をかけてある意味で実践して実験台になってきたと言える確立されたノウハウの、
いい所だけを取り入れれば結果はすぐについてきます。

実際の支援している会員さんの結果がそれを証明しているはずです。
(1年前まで下請け塗装会社だった社長が今年の受注は2億行くか行かないかまで急成長し、お客様の満足度も上がっているという)

気になるようでしたら、直接その会社さんの訪問相談も可能です。

「元請け化して健全な受注単価でお客様も職人も社長も喜ぶ外装リフォーム会社を作りたい」
と思う社長、今は無理でも将来やりたいと思う社長がいらっしゃいましたら
まずは一緒に語りあいましょう!










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